(敬天新聞令和6年10月号 1面)
ヤクザに融資? |
滋賀県野洲市大篠原1610番地5に(株)ケイロジという創業26年に成る運送会社がある。これまで物流事業全般に加え、工事現場で使用する敷鉄板レンタル事業や家電リサイクル事業、更に不動産事業まで手掛けている。
代表取締役である河内孝明社長は、本来運送屋が本業らしいのだが、様々な事業に手を広げ、グループ全体での売上高は55億に上るというから、商才があるやり手の社長のようである。
ところが、そんなグループ事業とは別に、副業で金貸しまでしているという情報が寄せられている。それも地元では有名な暴力団組長に貸しているというから尋常ではない。
そこで河内社長に書面にて取材を申し入れたが、期限までに回答は得られなかった。真っ当な会社社長なら、違うなら違うとはっきり弁明するものだが、だんまりを決め込む理由は何だろう?
やはり運送屋稼業ではトラブルが付き物らしいから、後ろ盾に有名なヤクザ組織の名前が欲しいのだろう。
情報によると、河内社長が用心棒に指名したのは大阪では有名な東組の中の二代目清勇会の川口和秀会長だそうである。今は川口会長は稼業から足を洗っているそうで、金のトラブルでケイロジの河内社長とは揉めているという噂もある。だから、河内社長に対しては自業自得という声もある。
東組と言えば、ヤクザの本場大阪で堂々と一本独鈷で名を馳せた著名な組であり、今も健在である。その系列のトップを後ろ盾にしていたというから、ケイロジも一筋縄ではいかない運送屋ではあるのだろう。一応当局への対応として、借金という形の書類は作成してあるらしいのだが。
長距離トラックの用心棒としては、昔は三代目、四代目の頃の山口組の英組が有名だった。確か英組の関連する長距離トラックのナンバーは「8723」(はなぶさ)という番号を使用してたんじゃなかったかな〜。
筆者も英五郎組長とは銀座に事務所がある日本文化振興会という団体の役員という立場で縁があって、何度か大阪の事務所にお伺いしたこともある。
立派な大型トラックが並ぶ(株)ケイロジ |
2024問題 |
トラック輸送の世界も重労働の世界で、確か「2024年問題」として大きく現場の条件が変わるといわれている。これは働き方改革関連法によって、4月からドライバーの労働時間に罰則付きで上限が設定されることで「会社の利益減少」や「トラックドライバーの収入減少・離職」「荷主側における運賃上昇」といった問題が生じ、輸送能力が不足すると言われているものだ。
ケイロジの河内社長も、外に金を使うより、社員に金を使う会社になって行かないと、優秀な運転手はみんな逃げて行く時代になるんじゃないの?
トラック運送業界も会社が輸送トラックを何台も所有していて、社員が運転手という形と、車持ち込みで荷物を配送するパターンとがあり、しかも行きに荷物を届けて、帰りにまた別の荷物を積んで真っすぐ帰るパターンや、配りながら帰るパターンとか、色んな形があって運転手の負荷が結構きついとテレビで報じられていた。
最近は色んなチャンネルで運送業・輸送業のドキュメンタリーをやっている。
(株)ケイロジが掲げる事業方針には、「社会との共存の観点から安全と地球環境に配慮し、社会の秩序を守り、業界のリーダー企業として責任を果たしていく」と記されている。立派な行動計画も策定している。
暴対法が施工されたのは平成4年3月1日で、その後5回の改正を経て、もう30年以上に成る。ケイロジの河内社長も、暴対法に抵触する関係者と見做される前に、しっかり反省して社員を大事にした方がいいんじゃないの? 色んな所に指摘されてからでは遅いよ。後悔先に立たずと言うからね。