長崎県西海市の洋上風力発電の闇

利害関係者に流れる金とJRE

(敬天新聞 令和5年10月号 3面)


再エネ事業の闇

 政府の洋上風力発電事業を巡り、日本風力開発の塚脇正幸前社長に依頼を受けて便宜を図った見返りに計約6千万円の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は衆院議員の秋本真利容疑者を受託収賄容疑で逮捕した。

この問題では、政府が推進している洋上風力発電事業に参入を目指している事業者が、国会議員に資金提供を行い、参入を容易に進めようとしていた構図が見て取れる。

国会のレベルで事件化されることは稀であるが、地方議会に行けば、こういうケースは幾らでもある。

又、こういう問題が自民党議員に多いのは、与党であるから仕方がない。中には野党でもうるさい質問、しつこい質問をする議員には、近づこうとする贈賄者は居るそうである。

原子力エネルギーに頼らないで、自然エネルギーに力を入れると言う事で、太陽光発電事業に火がついて、今や日本中の山が禿山になるほど、太陽光パネル花盛りで、最近ではパネル弊害、被害が多く世間を賑わしている。そしてこれからブームを迎えようとしているのが、風力発電事業のようである。そういう意味では一罰百戒も含めて、いいタイミングでの特捜の大ヒットである。

現在、長崎県西海市江島でも、洋上風力発電事業が計画されている。ところが、まだ入札も行われていないのに参入を希望するエネオス系列のJRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー・竹内一弘社長)が、地元の利害関係者に資金提供することで、事を容易に進めようと謀った疑いが浮上している。

これまで普通の漁師に過ぎなかった柏木世次という男が牛耳っている漁協組合などの一団に、JREから「海域の調査」という名目で、10億円近くの金が提供された疑いがあるのだ。この一団には西海市の杉澤泰彦市長や地元の県議も絡んでいると噂されている。

資金提供を受けたとされる柏木世次氏は、西海市に洋上風力発電の事業計画が浮上して以降、高級外車を何台も購入したり、新造船を6艇も購入したり、自身が関係する社屋や長男が懇意にしている女性と同居するための一棟建マンションを購入するなど、生活振りが一変している。

また市長や市職員を懐柔するほど事業を推進する立場での強い言動と暴力的な振る舞いが目立つように成り、自身の意に背く者には、容赦なく威迫・恫喝を行っている。現在、恫喝被害を受けた人が警察に相談し、被害届が受理されているようだ。


ジャパン・リニューアブル・エナジー(株)竹内一弘社長


エネオスHDの会長を辞任した杉森務氏



特捜の出番です

 エネオスは自然エネルギー事業に乗り出すために約400億円の資産価値しかない会社を、わざわざ2000億円で購入している。場所は何処でもいいから、事業に参入したいという意気込みが伝わってくる。しかし何を勇み足しをしたのか、昨年エネオスの杉森務会長は突然辞任してしまった。

弊紙が昨年7月、JREに柏木世次氏への資金提供について取材したところ、回答は「当社から柏木氏個人への資金提供はしておりません」というものだった。それでは「個人ではない」にしても、柏木世次氏の関係する団体や実権を握る組合等に資金提供したのでは? という疑いが残る。

そこで今年8月、改めて「柏木氏が理事を務める西海江島地域の漁協」並びに「柏木氏が代表理事である江島漁船安全対策協議会」、或いは「他に柏木氏が関係する会社や団体」に資金提供はしていますか? という質問をJREにしたところ、返ってきた答えは「海域の調査などでご協力をいただいております」というもので、質問の答えに成ってない。


弊紙2回目の取材に応じたJREの回答書


柏木世次氏は過去に和歌山県が行った公共工事の入札で、談合に応じなかった業者を監禁して入札を妨害したとして逮捕されたことや、全身に入れ墨を入れて、法外な利息を取り立てる高利貸しを営み逮捕された過去がある。

日本風力開発と秋本真利衆議院議員の汚職問題を踏まえ、これまで以上に再エネ事業の利害関係者には一層の透明さと説明責任が求められることだろう。

この際、疑惑に満ちたJREは、長崎県西海市における洋上風力発電の計画から撤退すべきである。

東京地検特捜部が、この西海市江島の闇に光を当ててくれたら、ドス黒い膿が噴き出るのは間違いないんだけどな〜。続く。


柏木世次の恫喝音声はYoutubeで公開されている 柏木世次氏が慌てて手放した新車のベンツ


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